LINEスタンプクリエイターとして収入を得るには?マーケティングのノウハウでLINEスタンプの作り方を考察してみた
LINEには、LINEクリエイターズマーケットというサービスがあり、作ったLINEスタンプを登録しておけば、LINEユーザーに自分のLINEスタンプを販売することができます。売れた実績に応じて、あなたに報酬が支払われます。
一度登録しておけば、あとは口コミなどで売れるのを待つだけです。いつの間にかどんどん収入が得られるので、手間がかからず副業としてもやりやすいです。
上位10名のクリエイターの4年間の販売実績はなんと6億円以上!
上位に食い込むようなスタンプが一度作れたら、高額の報酬が勝手にあなたの元に入ってくることになります。
夢があると思いませんか?
LINEスタンプが売れるかどうかは、資金力ではなく、自分のアイディア次第です。法人ではないあなた個人でも、簡単に参入することができます。
とはいえ、スタンプを作ったから必ず売れるわけではありません。
そこで、ライターの他、マーケティングのコンサルティングをやっている私が、マーケティングの観点から「どうやったら儲かるスタンプが作れるか?」についてまとめました。
もし、LINEスタンプで一山当てて、安定した副収入を得たいと考えているなら、ぜひともこの記事を読んでみてください。
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LINEスタンプクリエイターとは?
「LINEスタンプクリエイターが儲かるらしい」と聞いても、そもそもLINEスタンプクリエイターがなんなのかよくわかっていない方もいると思います。そこで、まずLINEスタンプクリエイターについて少し解説をさせていただきます。
LINEスタンプクリエイターとは?
LINEスタンプクリエイターとは、スタンプやアニメーションスタンプ、着せかえを、世界中のLINEユーザーに販売できるサービスです。
クリエイター登録者には、自分が作ったスタンプなどの販売金額に応じて報酬が支払われます。
登録にはお金がかかりません。
誰でもLINEスタンプを作成して販売することができます。
LINEスタンプクリエイターの市場規模
さて、LINEスタンプクリエイターに登録している人たちの人数や、LINEスタンプ全体の売上はどれくらいなのでしょうか?
LINE株式会社によれば、
2018年5月8日までの4年間で登録クリエイター数は世界230ヶ国約150万人、販売中のスタンプ数は合計130万セットを突破いたしました。また、「LINE Creators Market」における4年間の販売総額は530億円を超え、売上上位10名のクリエイターの平均販売額(累計)は6億4,100万円を記録しております。
出典:【LINE Creators Market】サービス開始から4周年を突破 登録クリエイター数は世界230ヶ国で約150万人に | LINE Corporation | ニュース
とのことです。
特に注目すべきは、上位10名のクリエイターの平均販売額は6億円を超えているというところです。一度スタンプを作成して、そのスタンプが上位に食い込めば相当な収入になることがわかります。
ちなみに、日本だけでもLINEのアクティブユーザーは、7,800万人(※1)いることから、膨大なお客様がいることがわかります。
※1 出典:LINE株式会社2018年12月期第3四半期 決算説明会資料
LINEスタンプクリエイターの儲け
LINEスタンプが売れることによって、どれくらいの金額があなたの元に入ってくるのでしょうか。LINE株式会社のホームページによれば、次の通りです。
AppleやGoogleなどの手数料30%を除いた売上の50%がクリエイターに分配されます。
つまり、10万円のスタンプ売上があったら、
10万円×0.7×0.5=3.5万円
があなたの利益(収入)になります。
「そんなに減っちゃうのか…」と思ったかもしれませんね。
しかし、一度売れるスタンプを作れば、口コミでどんどん広まっていって、あなたの手間はほとんどかからずに売れていきます。
日本だけでも7,800万人のユーザーをお客様にできることを考えれば、かかっても仕方ない手数料かと思います。スタンプ登録に際して初期費用はかかりませんので、損しないことが大きなポイントです。
アイディア次第で儲かる
LINEスタンプクリエイターの面白いところは、アイディア勝負のところです。
自作する場合でも、イラストレーターとして超一流の腕前を持っている必要はありません。素人に毛が生えた程度でも、アイディアがよく、ユーザーが使いたくなるようなスタンプが作れてしまえば儲かります。
さらに、後ほど説明しますが、自分にイラストのスキルがなくても、他人に作ってもらう方法があります。つまり、自分はアイディアと経費だけ出して、スタンプを販売して儲けるという実業家のようなことが可能なのです。
どんどんクリエイターが増えてライバルは増えてはいるものの、アイディア次第で儲けられるのがこのLINEスタンプの面白いところであり、夢のあるところです。
審査NGなスタンプ
LINEスタンプは、どんなものでも作れるわけではありません。
ラインスタンプの登録の際にはLINEの審査をクリアする必要があります。ガイドラインがあるので、それにそってスタンプを作成しなければなりません。
例えば、審査でNGとなるのは次のようなスタンプです。
NGなスタンプ
· 日常会話で使用しにくいもの(例:物体、景色など)
· 視認性が悪いもの(例:横長な画像や、8頭身キャラクターの全身など)
· スタンプ全体のバランスを著しく欠いているもの(例:淡色ばかりのもの、単なる数字の羅列など)
· 公序良俗に反するもの、未成年者の飲酒喫煙を想起するもの、性的表現、暴力的表現、ナショナリズムを煽るもの
他にも、スタンプのサイズなどにも決まりがありますので、スタンプ作成の際にはガイドラインをよく確認しておくことをおすすめします。
マーケターの視点から見たLINEスタンプの作り方
どんなスタンプなら、売上につながりやすいのでしょうか。そこで、マーケティングの視点から、売れるスタンプはどんなものかまとめてみました。
マーケティングとは、お客様の心理や過去のデータなどから「どうやったら売れるか」という答えを導き出す「科学」です。広告もマーケティングの一つですが、大手自動車会社は4,000億円以上の広告費を予算として年間払っています。それだけ、物を販売するためには、マーケティングは欠かせない重要な要素なのです。
それでは、売れるLINEスタンプの作り方をマーケティングしてみます。
ニーズを調査する
商品開発の際には、どんな商品がヒットに繋がりやすいのかリサーチすることが大事です。
自分のセンスだけを頼りにしても、なかなかヒット商品は生まれません。
そこで、上位にランキングしているスタンプを見て、どんなスタンプが売れているのかを調査しましょう。ランキング上位にいるスタンプは、次のうちどちらかです。
- 漫画や芸能人などの有名キャラもの
- 動物をデフォルメしたキャラ
有名キャラや芸能人のスタンプを作れれば、当然売れやすくはなるでしょうが、版権の問題があるので、個人には作るのが難しいと思います。
そこで、個人で狙うのは『動物をデフォルメしたキャラ』です。
スタンプ上位には、クマやうさぎなどの動物をデフォルメしたものが多いので、動物をデフォルメしたキャラクターをスタンプとして作るのが無難だと思われます。
また、スタンプをダウンロードする層も、スタンプを使う層も、女性の方が多いです(※2)
※2 出典:若者がよく使う「LINEスタンプ」は–スマホ画面から読み解く実態 – CNET Japan
加えて、LINEユーザーの半数以上が39才以下です(※3)
※3 出典:LINE アカウント 2018年4月-2018年6月媒体資料
10代の層はクレジットカードを持っていないので、若干スタンプを買いにくく、そもそも自由に使えるお金も少ないことを考えると、
20〜39才の女性
を狙った方が、お客さんが多くなることが期待できます。
加えて、20〜39才の女性のスタンプの好みを調べたデータを見ると、かわいい系・楽しい系・シュール系のウケがいいようです。加えて、男性は行動を示すLINEスタンプを使う傾向にありますが、女性は感情を表すスタンプを使う傾向にあります(※4)
※4 出典:毎日送る人が90%!使われやすいLINEスタンプの利用実態|LINE for Business
まとめると、
- 20〜39才の女性にウケそう
- 動物をデフォルメしたキャラもの
- かわいい・楽しい・シュール系のどれか
- 感情を表現しやすい
というスタンプが売上に繋がりやすいと思われます。
イラストの品質を上げる
LINEスタンプを探していると、いかにも素人がイラストを書いたであろうスタンプが見つかります。
使う側からしたら、ダサいしかっこ悪いので、あまりダウンロードしたくなりません。やはりイラストには一定の品質が必要です。
自分で書けない場合は、他の人に書いてもらうという方法もあるので、半端な品質のスタンプを出さないことが大切です。詳しい方法についてはのちほど解説します。
宣伝をする
いかにいいスタンプを作ったとしても、それが誰の目にも触れなかったら売れることがありません。あなたがLINEスタンプを購入した時のことを思い出してみると、「誰かが使っているのを見て、いいなと思って購入した」というケースが多いと思います。
つまり、どうしても、自分の作ったスタンプの宣伝が必要です。
ほぼ無料でできるのは、自分で作ったLINEスタンプを自分で使うことです。ですから、あなたがまず積極的にLINEスタンプを使えば、それを見て誰かがそのスタンプを購入してくれる可能性が高まります。
他にも、スタンプの宣伝をしてくれる会社が存在するので、それを利用するという手もあります。
「LINEスタンプ 宣伝代行」で検索すると、宣伝代行の業者が見つかります。
そのような業者を利用すれば、自分のスタンプを広めてもらうことができます。
どこまで信用できるかは、ちょっとわかりにくいです。いきなり大金を投入せずに、様子見しながら利用していく方がいいと思われます。
売れだしたらシリーズ化する
ランキング上位のスタンプを見ると、シリーズものが多いのがわかります。売れているLINEスタンプクリエイターは、いくつかの種類のスタンプを作ってみて、売れたものをシリーズ化していると考えられます。
マーケティングの視点から考えても、やみくもに商品を乱発するよりも、一旦売れることがわかったスタンプに時間やお金を投下した方が、引き続きうまくいく可能性が高いです。
ですから、一旦売れるスタンプを作ることができたら、次はそれをシリーズ化して横展開していくのがおすすめです。
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LINEスタンプを作る方法について
「LINEスタンプクリエイターになってみようかな…」と思っても、実際にどうやってLINEスタンプを作成したらいいかわからないかもしれません。
そこで、具体的にどうやってLINEスタンプを作ればいいのかまとめてみました。
自作
まず、自分でイラストを書いて、自分で登録するという手段があります。
LINEクリエイターズマーケットというページから、LINEスタンプクリエイターとして登録することができます。LINEアカウントがあれば登録が可能です。
登録が終わったら、必要なテキストや、自分で作ったスタンプの画像をアップロードします。
その後、審査に通過したら、リリースボタンを押せば晴れて販売開始となります。
スマートフォンから簡単にスタンプを作ることができる、LINEクリエイターズスタジオというアプリもあるので、このアプリを使ってLINEスタンプを作ることもできます。
ラインスタンプ作成代行
自分でスタンプを作るスキルがない場合は、誰かにLINEスタンプを作成してもらうという方法があります。大きく分けると次のような方法があります。
知人・友人
もし、あなたの知人にイラストレーターがいるなら、その人に頼むという方法があります。もちろん、それなりの仕事量になるので、お礼はしてあげてくださいね。
クラウドソーシング・フリーマケット
知人にイラストレーターがいなければ、クラウドソーシングサービスや、フリーマケットサービスなどで仕事をしてくれる人を探すという方法があります。クラウドソーシングサービスならクラウドワークス、スキルシェアサービスならココナラ、SUKIMAなどがおすすめです。
このあと紹介するLINEスタンプ作成代行会社と比較すると、費用を抑えやすいかと思われますが、イラストレーターの力量にばらつきがあるので低品質なスタンプができてしまう可能性もあります。
ラインスタンプ作成代行業者
実は、LINEスタンプの作成代行をしている会社が存在します。
スタンプファクトリーという会社では、デザイン・審査・販売フォローまでしてもらえます。
2019年4月30日時点の申し込みページには、作成したスタンプの総ダウンロード数は989,210DLと書いてありましたので、かなり実績はある製作会社と思われます。単純に120円のスタンプとして計算すると、売上は1億円以上です。
また、自分でスタンプを作成する際の問題点として、「審査に通らない」というものがあります。せっかくスタンプを作っても審査に通らなかったら時間と労力の無駄です。
その点、このスタンプファクトリーでは、審査に通すためのノウハウがしっかりとあるので、審査落ちのリスクが回避できるのがいいところです。
気になるお値段ですが…基本価格としては税別98,000円です。ただ、利益を折半するというレベニューシェアという契約方式なら、ほぼ半額の税別49,800円でスタンプ作成をしてもらえるようです。
お金がかかるので敬遠するとは思いますが、90%以上のスタンプが一度もダウンロードされていないという現実を考えると、半端なものを出して売れないより、こうしたプロの手を借りた方が効率的とも考えられます。
まとめ
今回、LINEスタンプクリエイターとしてスタンプを販売して収入を得る方法について、マーケティングの観点からまとめてみました。一度売れるスタンプを作ってしまえば、あとは放置していればどんどん売れていくので、手離れのいい副業です。
自分でスタンプを作るという手もありますが、他のイラストレーターや、作成代行会社を使うという方法もあります。
アイディア次第で、大きな収入を得られる可能性がありますので、自分のアイディアやイラストスキルに自信があるなら、一度トライしてみてください。